Nikko IKIGAI Learning Studio(NILS/ニルス)のプレ開校  2026.0221~22


「大人のための人生考房 ~IKIGAI探索ワークショップ vol.2」

日光の関係人口として活動を続けるライト・キャリア・ガーデンが、2026年2月21日(土)~22日(日)、日光版フォルケホイスコーレNikko IKIGAI Learning Studio(通称:NILS/ニルス)の「IKIGAI探索ワークショップ 第2回」を開催しました。

 

テーマは、“日常を離れ、異質な交流に浸る2日間

 

 

「いったん立ち止まって生き方を振り返る」「“越境体験”にヒントを探る」

そんな時間と空間を求めて日光に集いました。

 

 

日常を離れ、異質な交流の場へ

集合は今回の活動拠点になる日光市今市に1月にオープンしたばかりのゲストハウス「木と枝」

 

1日目は、日常でもない観光でもない、初めて訪れる地の人と街の魅力に触れながら、

「自分が大切にしたいこと」に思いを巡らせました。

 

  

2日目は、伝統の杉線香を製造・販売する八丹堂(HATTANDO)さんを訪ねて5種類のお線香から「自分の香り」づくりを体験させていただき、

香りをフィルターにして「現在の自分の状態」と向き合いました。

 

※この体験はNILSのためにご準備いただいたプログラムのため、一般には提供されていませんので、八丹堂さんへのお問い合わせはご遠慮ください。

 

仕事、家事、子育て、地域活動

日常で背負っているいろいろな役割を、

2日間だけいったん脇に置いてみる。

 

少人数だからこその安心感の中で、

「自分のこれから」にじっくり向き合う時間が流れていきました。

 

好きなこと・得意なこと・社会の役に立てること。

それらが少しずつ重なっていく場所を、

ライト・キャリア・ガーデンのお二人とともに学び合いながら探っていく

 

これが、ニルスのIKIGAI探索ワークショップのテーマです。

 

参加者は「可能性を模索中」のお二人

今回の参加者は、動機も目的もそれぞれ、

共通するのは「自分に何ができるか」を模索しはじめている“大人”でした。

 

しんちゃん

都内でエンジニアとして働き、キャリアコンサルタント資格もお持ち。

これからを考えるうえで、いったん人生を整理しておきたいタイミング。

学生時代に情熱を注いだ研究で何度も訪れた日光で、

これからの自分について考えられる面白い機会かも

と、どんな感情が湧きおこるかを楽しみに参加を決めました。

 

 

イチさん

IT関連のキャリアをいったん中断し、神奈川でゲストハウスオープンにチャレンジ中。

全国のゲストハウスを視察中で前日から偶然「木と枝」に宿泊。

この日ちょうどチェックアウトしようとしていたらワークショップの準備が始まって、

自分もちょうどキャリアシフトを実践中で興味が湧いた

と、ゲストハウスの醍醐味ともいえる飛び込みで参加を決めました。

 

 

 

1日目午前:ゲストハウスのラウンジで、交流を「体感する」から始める

 

小さな炬燵を囲んで、アイスブレイクの身体ゲーム。

IKIGAI探索は内省や思考に頼りがちですが、交流の醍醐味は共通体験。

YUBIBO」という市販のゲームを使って、

文字どおり他者と「つながる」感覚を楽しみながら味わいました。

4人の指で12本の棒をすべて渡すことができるか、

「あぁ、おちそう」「ちょとまって」「腕がつかれてきた」など、

自然に声が飛び交いいつの何か一体感が生まれていました。

 

一気に心理的な距離が縮まったところで、午前のプログラムをスタート。

ワークシートに書かれた14項目から、自分が大切にしたい価値観を三つ選び出します。

参加者全員の口から「どれも大切に思えて選べないなぁ~」と言葉が漏れますが、

正解を気にしていませんか?考えすぎずに仮のベスト3と思って選べばOKです

と、声をかけられながら取り組みました。

 

しんちゃんとイチさんのお二人が共通に選んだ価値観は、

「能力の活用」と「人の役に立つ」

選び出した価値観と過去の経験を紐づけてみて、

あらためて自分の選択や判断の基準を確認する時間になっていたようです。

 

若者のチャレンジと親世代のとまどい:街の定食屋さんで

生き方の「軸」について内省を深めたあとは、

地元の割烹居酒屋「婦美のや」さんへ繰り出してランチタイム。

 

80年ほどの続くお店で腕を振るう若き店主は3代目。

本格中華味の日替わりランチに舌鼓を打ちながら、

店主のお母さまとの会話は自然と「若者の生き方」や「親世代のとまどい」へ

 

若者の失敗を恐れない行動力に頼もしさを感じつつ、

そのスピード感についていけない親としての心配。

「これからの時代の生き方」を若者から学ぶという視点にも気づかされるランチタイムになりました。

 

午後のプログラムは「今市の街歩き」

地元の人や観光客で賑わう道の駅をスタートし

昭和レトロな雰囲気の商店や飲食店も残る路地をぶらぶら。

途中で見つけたワッペン専門店「プラスステッチ」さんを覗いてお土産をゲットしたり、

地元で有名な和菓子処「本沢」さんでお団子を買って食べ歩きしたり、

観光だけでは知ることのできない日光市の暮らしを感じる街歩き時間になりました。

 

街歩きの後は、ローカルバスに20分ほど揺られて「東照温泉旅籠福田屋」へ。

 

日帰り温泉で午前中からの思考や対話、体感したことを

アルカリ性単純温泉のお湯と一緒に心と身体に染み込ませました。

 

夜の部は地元ゲストを招いて炬燵トーク

夕食は「木と枝」から徒歩5分ほどの夜だけ営業の人気定食屋さん「たきた」さんへ。

ここからは地元ゲストのユウヤさんも合流しました。

ユウヤさんは旧日光エリアでお店「勇庵」を経営しています。

TV番組でも紹介された「ゆばたまご焼き」は、

行列ができる人気食べ歩き商品です。

 

リーズナブルでボリュームある肉団子や水餃子、煮込みハンバーグなどでお腹を満たし、

「木と枝」へ帰ってきました。

 

「食べ過ぎて足が前に出ない」「このまま寝ちゃいたい~」などと言いながら辿り着くと、

日光市のおとなり塩谷町で農業を営む若手農家のズッキーさんが待っていてくださいました。

 

ズッキーさんは「木と枝」の主である江田ちゃんのお友だち。

農家への転身に関心のある宿泊のお客様とお話しするためにいらしたそうです。

これもゲストハウスならではの出会い。

 

ユウヤさんとズッキーさんを囲んでの炬燵トークのはじまり。

お二人とのトークテーマは「今やっておかなければ後悔しそうなこと」。

ユウヤさんは

地元の食材を使うことで生産者のみなさんといっしょに日光を盛り上げたい。

そのために日光の外にお店を展開して事業を広げる計画を立てている

日光の未来を考えると、今、外へ向かって行動しなければ後悔する

と、熱い思いを語ってくれしました。

ズッキーさんは

一番楽しいのは畑作業をしていて虫に出会った時、それだけで農業を始めたかも

その楽しみを継続するために今は農業経営を真剣に学んでおかなければ後悔しそう

と、自分の仕事と楽しみを両立させるために勉強に取り組んでいることを話してくれました。

 

今と未来を往還しながら夢と現実に向き合い行動しているお二人のお話しに、

いったん人生を整理しておきたいしんちゃんも、

キャリアチェンジに一歩踏み出し始めたイチさんも、

 

静かに、熱心に耳を傾けていました。

 

 

2日目:ゲストハウスでの朝食の後、杉線香の香り選びを体験

 

朝食は、他の宿泊客の皆さんと一緒に用意された炊き立てのご飯とお味噌汁、地元のお漬物をいただきました。

 

私たちは、前日に近所の道の駅で購入した地元産の生卵を割って卵かけご飯に。

シンプルがゆえに、いっそう親近感を共有できる食事もゲストハウスの魅力の一つです。

 

2日目のメインイベントは体験です。

1日目は内省と対話、思考することで自分自身に目を向けました。

体験の目的は感覚を通して自分を刺激してみることです。

普段は思考に蓋をされて置き去りにしてしまっているかもしれない何かを探る時間を過ごします。

下今市駅から車で15分ほどの小百地区にある八丹堂さんを訪ねました。

八丹堂さんは昭和15年に創業した杉線香を製造・商品開発・販売する会社です。

 

江戸時代末期に豊富な杉葉を原料に始まったといわれる杉線香は、

創業時には70基ほどの水車を利用して地元産業として発展、普及しました。

今は数も少なくなってしまった杉線香の伝統の香りと製法を守っているのが八丹堂さんです。

当日は飯野大仁(Iino Daiji)社長自らのアテンドで工場内を見学させていただいた後、

特別にご用意いただいたプログラム「自分の香りづくり」を体験させていただきました。

※この体験はNILSのためにご準備いただいたプログラムのため、一般には提供されていませんので、八丹堂さんへのお問い合わせはご遠慮ください。

 

テーブルに並べられたお線香の香り23種類は、

5つのカテゴリーに分けられていました。

²  心を整える香り

²  空気を変える香り

²  元気になる香り

²  やさしい気もちの香り

²  個性・余韻を楽しむ香り

 

この中から、各自が5種類の香りを選びます。

カテゴリーは目安なので自由に組み合わせを楽しんで選んでみましょう。

「好き・きらい」ではなくて「今ちょっと気になる」香り意識してみてください。

と、飯野社長からのアドバイスがありました。

しんちゃんもイチさんも香りのお線香を一本一本手に取って、

10分ほどの時間をかけて5種類を選びました。

様々な香りを嗅げば嗅ぐほど飯野社長のアドバイスどおり、

自然に「好き・きらい」という思考が弱まっていくような気がしました。

 

そうして選んだ5種類の香り手にした参加者に

5種類合わせた時の香りはいかがですか?

今の気分にマッチしていますか?

と、問いかけがありました。

 

好きな香りを5種類選んで合わせても、

必ず好みの香りになるわけではないそうです。

香りの種類が限られていても組み合わせによって個性がでます。

その個性は人それぞれで同じにならないのが当たり前ですし、

同じ人でも場所や気分などその時によって変わりますよね。

人の個性にも香りにも正解というものはないところが面白いところです。

とい、飯野社長のお話しに参加者全員が納得しました。

まさに香りを嗅ぎながら感覚で今の自分に向き合っていたことに気づく体験でした。

 

そして、

最後に今の自分なら選ばない香りも5種類選んで見ましょうか。

これも合わせた香りは意外と心地よかったりすることもありますよ。

という飯野社長からのオマケも飛び出して大いに盛り上がりました。

日常の出来事一つひとつを切り離して捉えるのではなく、

全体としての経験ととらえることで、

違った受け止め方ができるのかもしれません。

そんな深い問いもいただけた日光ならではの貴重な時間を過ごしました。

 

 

ふりかえり:あらためて「これまで」を整理する

 

飛び入りで参加してくださったイチさんとはここでお別れ。

しんちゃんmekke(日光郷土センタ―)2階にあるコワーキングスペースへ。

地元・補陀落本舗さんの「ゆばむすび」でランチを済ませた後は、

今回の最後のプログラム。

学生時代に情熱を注いだ研究で何度も訪れた日光で、

これからを考えるうえで、いったん人生を整理しておきたい。

と、参加してくれたしんちゃんは「ライフラインチャート」で人生を呼び起こしました。

 

ご自身もキャリアコンサルタントの資格をお持ちのしんちゃん。

何度かライフラインチャートで「キャリアの棚卸し」をしているそうですが、

いつもとは違う人たちと語らい新たな体験をするなかで、

自分の中にしまい込んでいたかもしれない思いがありそうなことに気づいた。

と、丁寧に最後のプログラムに向き合っていました。

 

小さな「気づき」を丁寧に育てる場を日光のフィールドで

 

デンマーク発祥の成人教育機関「フォルケホイスコーレ」の精神をベースにしたNikko IKIGAI Learning Studio(ニルス)。

様々な人が交差して偶然の出会いや思いがけない対話が生まれる。

そんなゲストハウスという場で開催された2回目のプログラムは、

地元の方たちや街の魅力を感じることを軸に開催されました。

・日常から少し離れた、自然豊かな日光というフィールド

・数人単位だからこそ生まれる、安心感のある対話の場

・キャリアコンサルタントでもある二人による、学び合いの時間

 

その時その時に何かを求めて、

丁寧に自分と向き合ってみたいという方といっしょに、

ニルスはこれからも日光の地で開催されます。

「いったん立ち止まって生き方を振り返る」「“越境体験”にヒントを探る」

 

 

そんな場でライト・キャリア・ガーデンの二人がお待ちしています。