昭和40年生まれの私、子どもの頃はたくさんのテレビ番組を視て育ちました。
多くの男の子たちを魅了したウルトラマンや仮面ライダーのシリーズはもちろん大好きでしたし、
ドラえもんや宇宙戦艦ヤマトなどのアニメも数えきれないほど楽しみました。
そうした番組のほとんどは、お話し、ストーリーとしては楽しんでいたのですが、
登場するヒーローや様々なキャラキターに憧れた、あの〇〇みたいになりたい、
という感覚を抱くことはほとんどなかったように思います。
けれど、ただひとりだけ、「憧れた」とハッキリ自覚しているのが、ムーミンに登場するスナフキンです。
もちろんスナフキンだって架空のキャラクターだということを、当時の私も認識していたことは間違いありません。
そのうえで、それでもホントに遠くのどこかにいるような気がして、
そこへ行けば会える
話しかけたら応えてくれる
スナフキンみたいになりたい
と感じていたのを今でも思い出せます。
最も憧れたシチュエーションは、川辺に張ったスナフキンのテントのそばで焚き火を挟んでふたりで黙って過ごすこと。
私はオトナになってアウトドアを楽しむようになりましたが、道具をそろえてはじめて一人でキャンプへ出かけた時は
夜がたまらなく待ち遠しくて、薪に火を点けてチェアに腰を下ろしたときの気分はすっかりスナフキンでした。
もう、30年ほど前の鮮明な記憶です。
私はスナフキンの何に憧れていた(いる)のか?
はじめてのソロ・キャンプで焚き火を見ながらの自分への問いを、56歳になった今でも時々考えます。
特に空気に冬の気配を感じ始める晩秋の夜に。
(もう何年もソロ・キャンプに行ってないな)Yo